特殊機器で鍵の電子データ書き換え、レクサスなど高級車200台窃盗 被害総額5億円 男女6人逮捕
レクサスなどの高級乗用車を盗んだとして、兵庫、大阪、奈良、千葉の4府県警でつくる合同捜査本部が窃盗などの疑いで、住所不定、無職の男(42)ら男女6人を逮捕していたことが8日、捜査関係者への取材で分かった。鍵の電子データを書き換える特殊な機器を悪用する手口で、グループが関わった被害の総額は約5億円に上るという。盗難車の一部は国外に輸出されたとみられる。
無職男の逮捕容疑は2019年1月26日、別の男1人と共謀し、千葉県浦安市の民家駐車場からレクサス(約800万円相当)と、車内のゴルフバッグなど15点を盗んだ疑い。
捜査関係者によると、無職男は16年4月から約3年間、全国で自動車盗を繰り返していた。2、3人で盗難車に乗り、深夜に高級車を物色。見張り役と実行役を分担していたという。無職男は覚せい剤取締法違反容疑でも逮捕、起訴されており、「覚醒剤を買う金がほしかった」などと話しているという。
捜査関係者によると、無職男は、トランクの鍵穴から作った合鍵で車を解錠し、車内の電子差し込み口にパソコンなどを接続。データをコピーする機器を使い、車の識別情報を電子基板に読み込ませ、エンジンを起動させていた。同容疑者は一連の作業を5分で終わらせていたという。
盗んだ車は「ヤード」と呼ばれる解体などの作業場に移し、車の識別情報を初期化。その上で「キープログラマー」という機器を使って、新たな情報を車と鍵に読み込ませていた。キープログラマーは一般には販売されておらず、兵庫県警などは入手経路を調べる。
捜査関係者によると、18年夏、兵庫の西播地域でレクサスやトヨタ・ランドクルーザーが盗まれる事件が相次ぎ、捜査を進めていた。捜査関係者によると、盗まれた車は200台近くあり、高級車やスポーツカーが中心だったという。
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